こんにちは!買取リッチ東京 東小金井店です。
2021年の初めのコロナショックで金価格の高騰が始まりましたが、ウクライナ侵略によりさらに価格が押し上げられました。
戦争や軍事侵攻で金の価格が高騰した例は過去にもあります。
戦争当時の状況と金価格を分析することで、今の戦争後の金価格をある程度予想することができます。
今回は戦争が金に与える影響を過去のデータを見ながら検証しながら、金はいつ売るのがいいのかをお伝えします。
戦争で金価格が上昇する理由
金価格が上がる要因になるものはいくつ存在し、その一つが「地政学リスク」です。
知性額リスクとは特定の国や地域の政治的な混乱や軍事的な緊張が地域・国内の経済活動を停滞させ、ひいては世界経済の今後も不透明にしてしまうリスクのことです。
具体的にはテロや戦争、紛争、国の財政破綻、大企業の倒産があげられます。
金融商品である債券や株式は地政学リスクの影響を受けやすく、最悪の場合に無価値になってしまいます。
一方で、そのものに価値がある金は戦争といった有事の際に買われやすくなります。その結果、金価格が上昇する傾向にあります。
実際に1973年の10月にエジプトとシリアがイスラエルに対して武力攻撃を起こした第四次中東戦争勃発の後、金の価格は大きく上がりました。
この金価格の高騰は、「国際情勢の混乱=金価格の上昇」というイメージを世間一般に強烈な印象を植え付けました。
この事件こそ「有事の金」という言葉が広く知られるようになったきっかけであると言われています。
ただ、この現象は50年前の出来事。
デジタル社会になった現代では遠い国の事件も瞬く間に伝わるようになりました。
「戦争が始まったら金の価格は上がる」という金の価格傾向が現在でも当てはまるか、後に起こった戦争前後のチャートを見てみましょう。
戦争の予兆~勃発時の金価格
ここでの戦争勃発とは一方の国・地域の軍事侵攻、もしくは複数の国・地域の軍事衝突からと定義します。
戦争勃発の前後でどのように金価格が推移するか、実際のチャートを見てみましょう。
今回取り上げるのは①イラン・イラク戦争、②湾岸戦争、③イラク戦争です。
それぞれ戦争勃発の日付と当時の状況と合わせておさらいします。
1980年9月 イラン・イラク戦争
当戦争は、1979年1月に起きたイラン革命でシーア派がイランにイスラム教国を建設したのがきっかけです。
元々、両国はペルシャ湾の油田権利をめぐり争いがあり、さらに宗教対立も激化したことで、ついに1980年9月22日、イラク軍がイラン軍を奇襲し戦争が始まりました。
戦争勃発後、各国は、イランの革命が世界中に広がることを恐れ、アメリカやヨーロッパ諸国、ソ連、中国などがイラクを支援します。
1984年2月にアメリカ・フランス軍は撤退。これを機にイラン・イラクは相互にミサイル攻撃を行います。
1986年ふたたびアメリカが介入しましたが、翌年に国際連合が停戦と決議を行いました。
イランは1988年7月、イランが国連安全保障理事会の停戦決議を受諾し、8月20日に停戦が発効されました。
図1.イランイラク戦争前後の金価格推移
当時の金価格の推移では、1980年3月ごろから金価格の上昇が見られ、戦争が起こると同時に一気に価格が下がっていることが分かります。
金の価格推移をみると、戦争開始の1979年末に急激に価格が上昇していることが分かります。
そして1980年の勃発後には一気に下落し、1988年まで横ばいの状態でした。
1991年1月 湾岸戦争
先述したイラン・イラク戦争で財政難に陥ったイラクは、1990年8月2日に隣国クウェートに侵攻。
1991年1月17日にアメリカを主軸とする多国籍軍がイラクを攻撃したことで湾岸戦争は始まります。
多国籍軍の戦いは全世界でテレビ中継され、後湾岸戦争は劇場型の戦争と称されるようになります。
多国籍軍の武力によりイラク軍は壊滅、2月28日にイラクが降伏し約1か月半で戦争は終結しました。
図2,湾岸戦争時前後の金価格
当時の金価格のピークはクウェート侵攻の1990年8月。
湾岸戦争勃発後は価格の下落が起こります。
イラク戦争
2001年9月11日にニューヨークで同時多発テロ事件が起きました。
イラク政府がテロを起こしたアルカイダとつながっていると考えたアメリカは、2002年に入ってアメリカは政府関連施設などの査察を繰り返し国連に要求し、2002年11月8日、4年ぶりの大規模査察の実行が決定しました。
2003年1月9日の報告で大量破壊兵器の決定的な証拠は見つかりませんでしたが、イラク側からの報告書にミサイルや化学兵器の存在への疑問の声が各国から上がります。
ついにアメリカやイギリスなどは有志連合を組み、2003年3月20日、アメリカ軍によるイラクの首都バグダードの空爆によってイラク戦争が開始します。
4月末にイラク軍が対抗しなくなったため、5月1日にブッシュ大統領の勝利宣言がなされます。
図3.湾岸戦争前後の金価格推移
投資家たちは、2002年のイラクの大量破壊兵器保持の疑惑が起こった期間を戦争勃発の予兆ととらえ、その期間に金価格が上昇しました。
そして、3月の戦争勃直前に下落がしたことが分かります。
(下落後、金の現物価値を担保とした上場投資信託の売買が注目され、上昇傾向に乗っていきます。)
ウクライナ危機の前も金価格が上がったのか?
ここまで3つの戦争を振り返り、戦争の予兆で金価格が上がり、勃発で下がるという傾向が分かりました。
では、今回のウクライナ侵攻でも当てはまるのか金の推移と主な出来事を追ってみましょう。
2021年9月にロシア連邦軍はウクライナ国境付近の兵員の増強を始めました。
2022年1月、ロシアの外務次官は幾度にもわたりウクライナの軍事行動は否定しますが、2022年2月24日にロシア軍はウクライナの軍事施設を攻撃します。(ウクライナ侵攻)
3月に入ってからはロシア軍によるウクライ国内の民間施設の空爆が相次ぎ、3月14日時点で死者が1000人にのぼり、1ケ月後の4月13日は1万人に達します。
図4.ウクライナ侵攻前後の金価格推移
実際の金の価格推移です。
9月以降ロシア軍の動きが活発になり、ウクライナに軍事侵攻するのではないかという報道が国際ニュースとして流れ始めました。
2月21日に金の史上最高値を更新し、2月24日のウクライナ侵攻が始まってから2週間ほどは上昇傾向に見えましたが、徐々に下降していきました。
予兆で金価格が上昇し、勃発で下がるという型には見事に当てはまっています。
2022年の2月21日で金の史上最高値を更新したのは、コロナウィルスの影響がベースとしてあり、ウクライナ危機の一押しがあったからと言えそうです。
まとめ 金はいつ売り・買いすればいい?
1970年の第四次中東戦争では戦争勃発後に金価格が上昇しました。
しかし、後のイラン・イラク戦争~現在のウクライナ侵攻においては、金価格は戦争の予兆で上がり、勃発で下落することが分かりました。
このことから、金を資産とするなら平時から金を保持し、戦争勃発前など価格が少しでも上がった時に売るというのが正解になります。
ただし、戦争での価格の上下は一過性のものもあり、長期で見て価格がどのように推移するかはコロナやドル価値など他の要因も考慮する必要があります。
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