こんにちは!買取リッチ東京東小金井店です。
「自動車のプラチナ触媒とは何でしょうか?今後の世界の自動車生産ではプラチナの使用量は増えるでしょうか?」
という質問をされたらどういう回答をしますか?
世界の年間プラチナ総需要の約4割は自動車産業と言われており、プラチナ価格を予想するうえで自動車産業との関係やトレンドを知ることは必須です。
今回の記事はプラチナ触媒は何かをお伝えしたうえで、最近の世界の自動車産業の動向についてご説明します。
プラチナの投資・売却についてお考えの方に役立つ情報です。ぜひ最後までご覧ください。
自動車に使われるプラチナ触媒とは?
プラチナ触媒は自動車の排気システムの一部で、排気ガス中の有害物質を効率的に無害化する装置です。
実際の装置自体は触媒コンバータと呼ばれ、金属の筒が膨らんだような見た目をしています。
浄化の仕組みは次の通りです。
窒素酸化物や炭化水素、一酸化炭素などの有害物質を含む排気ガスを、酸素や水素を活性化させる作用を持つプラチナ触媒に通します。
そうすると、酸化・還元反応により、一酸化炭素や炭化水素など有毒なガスが無害な窒素、水、二酸化炭素に変換されます。そうして排気ガスは空気中に排出することができるのです。
プラチナはほかの物質の化学反応を促進する一方、高温や酸化、腐食に強いため、エンジン内部の高温・高圧環境でも長期間安定して機能します。
そのため、自動車エンジンの高性能化や長寿命化に欠かせない素材とされています。
ガソリン車、ディーゼル車のプラチナ使用量
次に、現在販売されている自動車の種類とプラチナ使用量について説明します。
メーカーや車種によって使用量は異なりますので、あくまで目安としてお考えください。
ガソリン自動車(2~7g)
ガソリン車とは、燃料としてガソリンを使用する世界で最もメジャーな燃料自動車です。使用される一台につき2~7グラム程度だといわれています。
ディーゼル自動車(3~4g)
ディーゼル自動車はディーゼル(軽油)を燃料とする自動車で、燃費がよく、高トルクで低回転域でも力強い加速が得られるという特徴があります。
エンジンの改良にもよりますが、一般的に、ディーゼルエンジン車はガソリンエンジン車に比べて排出ガス中の窒素酸化物(NOx)や微小粒子状物質(PM)が多いので近年ヨーロッパでは規制が進んでいます。
プラチナの使用量は3~4グラム程度と言われています。
BEV、HEV、PHV、FCEVのプラチナ使用量
次に現在自動車メーカー各社が注力しているEV自動車、つまり電気自動車の紹介です。
分類はいろいろありますが、ここではHEV、つまりハイブリットカーも電気自動車の一種としてご紹介します。
BEV自動車(浄化のためのプラチナ触媒なし)
BEVは、電気モーターを動力源とし、電池に蓄えられた電気を利用して走行する自動車を指します。皆さんが想像する電気自動車がこのBEVで、EV自動車というのはたいていこのBEVのことを指します。
充電スタンドなどで外部から電力を供給します。内燃機関を持たないため、浄化システムのプラチナは持ちません。ただし、他の部品にプラチナが使用されている可能性はあります。
HEV自動車(数グラム~十数グラム)
HEVはガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせで駆動する自動車で日本では「ハイブリットカー」としてなじみがあります。エンジンとモーターの2つを併用、走行シーンによって使い分けることで、燃費の向上やエンジンの負荷軽減を実現します。プラチナ排気ガス浄化の触媒だけでなく、半導体やセンサーなど別の部品にも使われています。プラチナの使用量は数グラムから十数グラムと言われています。
PHV自動車(不明)
プラグインハイブリッド車(PHV)は、電気自動車とハイブリッド自動車の特徴を併せ持った車種です。
一般的に、PHVは長距離の移動にはエンジンを使用し、都市部などでの短距離移動には電気のみで走行することができます。
プラチナの使用量は不明ですが、ガソリンを燃やすためプラチナ触媒は必要です。
FEDV自動車(30~50g)
FCEV自動車は、車体に積んだ燃料電池で発電した電力でモーターを駆動させ、車体を走らせる仕組みを持ちます。
日本語で燃料電池自動車と呼びます。
内燃機関を持たず排出するのは水のみなので浄化システムのためのプラチナ触媒は必要ありません。
しかし、水素と酸素の化学反応を促進のため燃料電池にプラチナが大量に使用されています。
燃料電池の発電の仕組みとして、燃料として水素を供給し、酸素と反応させて電気エネルギーを生成します。
その過程で水素分子(H2)を剥離するために役立つのがプラチナです。
水素はガソリンスタンドなどの外部から、酸素は空気中から取り入れています。
プラチナの使用量は30~50グラム程度とこれまで紹介した車種のなかで最もプラチナを必要とします。
BEV、PHVを推進する日本政府
2023年現在、日本政府は2050年までにカーボンニュートラルを達成することを目指しており、2035年までに新車販売で電動車100%を実現する方針を発表しました。
政府としてはEVやPHVなどの低排出車の普及を進めたい考えで、補助金の拡充や充電インフラ整備などの施策も進めています。
実際の数字を見てみると、2023年3月時点で、乗用車の新車販売における電気自動車の販売比率は約3%ですが、2020年あたりから着実に数字を伸ばしています。
とはいえ、日本の2023年年間の総販売数2,223,303台(輸入車も含む)の構成比はガソリン車42.3%、HEV車49%、PHV1.7%、FCVは0%で、過去5年を見るとHEV車(ハイブリットカー)の増加が大きいです。
燃料電池自動車の代表車種と言われるトヨタのミライも2021年の世界販売台数が5600台と燃料電池はほかの燃料と比べまだ人気は出ていません。
欧米は人気だったディーゼル車減少、HEVなど電気自動車にシフト
欧州委員会は2021年7月14日に発表した「Fit for 55」で、乗用車・小型商用車(バン)の二酸化炭素(CO2)排出基準に関する新たな規制案を発表しました。
新車のCO2排出量を2035年までに100%削減する目標で規制基準が設けられています。
過去十年、ヨーロッパではディーゼル車に人気がありましたが、規制基準を受けてか実際に2020年から2021年の新規販売台数を比較するとディーゼル車から、HEV車やBEVへのシフトが見られます。
自動車専業産業の大転換は始まったばかり
日本、欧州ともにBEV内燃エンジンを持たない電気自動車の普及を目指していますが、実際は従来のガソリン車やディーゼル車の代替として、HEV車などのハイブリットカーの人気が伸びているようです。
このままHEV車の販売数が伸びれば、現在の需要よりプラチナ需要が上昇する傾向にあるといえるでしょう。
プラチナを多く使うFCEV車の使用が広がると、さらにプラチナ価格の上昇が加速するといえるでしょう。
しかし、プラチナ投資において注意したいのが代替素材の開発です。
燃料電池自に関しては、貴金属を使わない代替素材の開発が日本自動車メーカーでも進められてます。
また、プラチナと同じ白金属のパラジウムを使用することもできます。
また、2023年3月に欧州委員会は、CO2を排出しない合成燃料で駆動するエンジン自動車の販売を条件付きで認めたことも記憶に新しいです。
自動車産業の中でも様々な要素でプラチナ価格は日々変動しますが、自動車産業におけるプラチナの役割を頭に入れておけば、日々のニュースでプラチナの価格がなぜ上昇・下落しているのか分析することができるでしょう。
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